第10回 イエズス会の「未来派」と「携挙」と「シオニズム」
「千年王国は未来に起こる」と言い出したのは、あの「イエズス会」だった!
『もうすぐイエス様が再臨し、その後に千年王国が始まります!』この教えは、多くの教会で当たり前のように考えられています。しかしながらこの教えの元をたどると、実はイエズス会によって提案された教えでした。
ウィキペディアに「未来派(未来主義)」の解説 がありますが、未来派とは、「キリスト教の終末論で、黙示録、エゼキエル書、ダニエル書の一部を、文字通り、未来の出来事として解釈する」考えのことです。
提案したのは、イエズス会のフランシスコ・リベラ(1537-1591)とマヌエル・ラクンザ(1731-1801)であると、明記されています。
「千年王国は未来にやってくる」という教えは、あのイエズス会から始まったのです。
「未来派」と「ディスペンセーション主義」
未来派のウィキペディアのページには、「未来派の信念は、前千年王国主義、およびディスペンセーション主義と密接な関係があります。」と書かれています。
ディスペンセーション主義は、ジョン・ネルスン・ダービ(1800年-1882年)という人物によって確立されました。ジョン・ネルスン・ダービの英語のウキペディア にも、「彼は現代のディスペンセーション主義と未来派の父であると考えられています」と書かれていて、「未来派」と「ディスペンセーション主義」とは、切っても切れない関係であることがわかります。
興味深いことに、20世紀最大の魔術師とも言われ、オカルト思想で有名なアレイスター・クロウリーが、少年の頃、ジョン・ネルスン・ダービの説教を聞いていたというのです。アレイスター クロウリー協会のサイトで、その事実が紹介 されています。ジョン・ネルスン・ダービを調べると、彼の著作や書簡に、オカルト的な文言やニューエイジ思想が散りばめられていると、紹介しているサイト がありました。
「シオニズム」「携挙」「7年の患難時代」
ディスペンセーション主義は、千年王国の前にイエス・キリストが再臨すると考える「前千年王国主義」と、「イスラエル国家の回復」、「艱難前携挙」、「7年の患難時代」を主張しています。
このディスペンセーション主義の普及に貢献したのが、サイラス・スコフィールド(1843年-1921年)でした。彼はThe Scofield Bible(1909年初版)を出版し、ディスペンセーション主義の聖書解釈を記載しました。この聖書の売り上げは、第二次世界大戦の終わりまでに 200 万部を超えたそうです。
またディスペンセーション主義、携挙、シオニズムを熱心に支持した、ウィリアム・ユージン・ブラックストン(1841年-1935年)が、「Jesus is Coming(イエスはやってくる)」という本を書きました。48か国語に翻訳され、日本語にも翻訳されました。世界中で数百万部売れて、キリストの再臨を願う人が増えました。
「7 年間の患難時代は、イスラエルが反キリストと 7 年間の平和条約を無意識のうちに締結することから始まる」という設定になっています。ですので「イスラエル国家の回復」がなければ、患難前携挙は実現しません。
ディスペンセーション主義を主張する人たちが登場した時代に、フリーメーソン33階級のアルバート・パイク(1809年-1891年)は「第二次世界大戦の結果イスラエル国家の建設がなされるべき」という内容の手紙を書きました。1871年のことでしたが、彼の手紙の通り、イスラエルが建国しました。
患難前携挙は、聖書のメッセージではない
ここで少し、患難前携挙について考えてみたいと思います。患難前に携挙があると主張する根拠は、「患難があるのは、不信仰を裁くことなので、キリスト教会は患難を通過する必要がない」という考えに基づいています。
ところが黙示録7:14には「彼らは大きな患難をとおってきた人たちであって、その衣を小羊の血で洗い、それを白くしたのである。」とあり、患難を通過した人たちが救われている様子が描かれています。
また黙示録1:9「共にイエスの苦難と御国と忍耐とにあずかっている」という言葉があり、御国にあずかるには、苦難と忍耐もセットになっていることが述べられています。
イエス・キリストを信じた人たちは大変な患難を通過した
1世紀初代教会の時代、イエスを信じた人たちの処刑は、人々の見世物で、多くの人が拷問を受けて死んでいきました。本人が死ぬだけでなく、信仰を持った愛する我が子や家族が、苦しみながら死んでいくのを目撃しなければいけなこともあったのです。弟子たちの受けた拷問の様子は、エウセビオスの教会史などにたくさん登場します。
周囲に立っていた人びとは、彼らが体内の静脈や動脈にいたるまで、ずたずたに鞭打たれ、体の最奥に隠されている五臓六腑が飛び出すのを目撃して仰天したからである。彼らはあるときは貝殻や鋭利な物の上に寝かされ、あらゆる類の拷問を受け、最後には獣の餌として与えられた。
エウセビオス「教会史」上
「異教の神を拝むか死を選ぶか」を選択するように命じられると、イエスを信じた人たちは死を選び、殉教者になることを喜びました。拷問のために準備された道具や、猛獣を見て、怖気づいた人もいたことも書かれていますが、多くはキリストにおける信仰を全うし、恐ろしく痛めつけられて、最期を遂げました。拷問に耐えた忍耐力で、「敵を恥じ入らせた」とも書かれています。
さて現代に生きる私たちですが、私自身はこれらの尊い信仰を持った人たちの、足元にも及ばないと思っています。現代人は毎日おいしいものを食べて、冷蔵庫には食料がたっぷりあり、海外旅行や温泉旅行やドライブなどを楽しんでいます。映画、ドラマ、ネットフリックス、YouTube、ゲームなどの娯楽があり、1世紀のクリスチャンよりはるかに贅沢をして、豊かに暮らしているのです。
「私たちが患難に会わないように神が携挙して救う」と期待するのは、イエスに従って殉教した人たちのことを思うと、大変浅はかな考えだと思っています。
患難前携挙は、聖書の解釈として破綻している
最近では、携挙の教えが間違っていると気づく人が増えています。海外でも「聖書を普通に読んでいくと、患難前携挙という考えには至らない」という意見をよく目にします。
動画で解説されている牧師がおられましたのでご紹介します。灘ジーザスフェローシップの梅垣秀人牧師の動画ですが、「聖徒の安心のために携挙があると語られていた」という、ありえない本当の体験談や、携挙の歴史をひも解き、初代教会にはなかった教えであることなどを、解説されておられます。必見の動画です。
上の動画につづく②の動画では、黙示録に書かれていることから、もし患難前携挙が正しいなら「神の怒りにあうクリスチャン」と「神の怒りにあわないクリスチャン」がいることになり、「救いのダブルスタンダート」となってしまうことの解説や、「信じて救われた者が神の怒りに会うはずがない」という前提に、矛盾があることを説明されています。さらにギリシャ語からも詳しく解説されています。
③の動画もありますので、こちらからどうぞ
つまり、再臨と携挙と7年の患難時代はやってくる
ここまで未来派、ディスペンセーション主義、患難前携挙などについてまとめましたが、皆様はもうお気づきになられましたでしょうか?
イエズス会、シオニズム、さらにアレイスター・クロウリーとも関連するディスペンセーション主義が、なぜ聖書の言葉と合わない患難前携挙を主張しているのでしょうか? さらに聖書に書かれていない7年間の患難時代を、なぜ必死に主張するのでしょうか?
それはつまり、「キリストの再臨の時に教会が携挙され、その後に7年間の患難時代がある」
これこそが、はるか昔から準備されている、「彼らの計画」なのだろうと思われます。
キリストの再臨と携挙と7年の患難時代を利用して、世の終わりを演出し、その後に「自分たちの千年王国である新世界秩序」を開始する予定ではないかと考えています。
キリストの再臨や携挙など、プロジェクト・ブルービーム(Project Blue Beam)と言われるホログラムを利用した方法で、実現することができます。
空中にクジラを泳がすことができるのです。人間が空中に吸い上げられる様子も、ホログラムで作り上げることができるでしょう。
PDF冊子「次の戦争はエゼキエル戦争ではない 」に、書いていますが、ウクライナ攻撃が始まった途端、「もうすぐエゼキエル戦争が始まる」と言い出した牧師たちがいました。検索上位のほとんどが、ディスペンセーション主義の教会の牧師だったのです。最終戦争であるエゼキエル戦争が始まったことにして、終末預言が実現すると、人々に信じさせたいのだろうと考えます。
※ここで紹介しているのは、ディスペンセーション主義の成り立ちなどについてです。
実際にディスペンセーションの教会に通う方々や、牧師に対しての批判ではありません。
お間違えの無いようお願いします。
イエス・キリストは宇宙人という笑えないシナリオ
こちらは2023年7月28日のニュースですが、世界中で話題となりました。「地球外生命体がいる」という暴露が本格的に始まっています。
「フラットアースと聖書の言葉
」冊子の「やがて宇宙人が登場するシナリオ(28P)」にも書いていますが、将来必ず地球外生命体を登場させる予定だと考えています。
下に紹介している動画は、以前日本語訳を付けた動画です。トーマス・ホーン博士が、バチカンやイエズス会にインタビューした結果、彼らが「宇宙人の救い主が地球を訪問する」と考えていることを紹介しています。
さらにこの動画で驚くことは、救い主イエスは、別世界からの知的生命体で、キリストの処女降誕とは、宇宙人が聖母マリアに妊娠させたと考えていることも紹介されています。「イエス・キリストは宇宙人だった」というシナリオは、笑い事ではありません。バチカンやイエズス会によって準備されているのです。
「イエス・キリストは宇宙人」の考えと、ディスペンセーションの患難前携挙は、関連しているのではないかと考えています。どのようなシナリオになるか、私の頭に浮かんだことをまとめてみます。
ニコラス・ケイジ主演の、「レフト・ビハインド」というハリウッド映画は、携挙が起こったという物語でした。映画の中で飛行機を操縦中のパイロットが、突然に携挙されて消えてしまいました。
今後、実際に携挙が起こったという演出があり、各地で大災害が起こるのではないかと思います。あちらこちらで飛行機が落ち、大きな事故が引き起こされ、各地のインフラは破壊されます。さらに続く7年間も、大患難時代と呼ばれる大災害の期間です。すべての悪い出来事は聖書の神とリンクされて、「聖書の神とはなんと残酷で無慈悲なのだ」と、人々は聖書の神を憎むようになります。
その7年が過ぎると、今度はイエス・キリストが大軍勢を連れて、「人類に裁きを下すために、宇宙から地球に戻って来る」と言うのですから、人々にとって大変な恐怖と敵意が生まれるでしょう。
この時、イエス・キリスト宇宙軍の攻撃を阻止するために、世界は一つに団結します。「美しい地球を守るため、地球の未来のために戦いましょう」と呼びかけられ、イエス・キリスト宇宙軍こそが、人類の最大の敵とされるのです。戦いは、ホログラムで演出が可能だと考えられます。
イエス・キリストは人類にとって悪魔のような宇宙人とされ、イエスに対する信仰を告白する者は、危険人物として拘束されるでしょう。
彼らの計画には、「患難前携挙の教えがどうしても必要だった」と考えています。キリストは、2回に分けて登場する必要があるのです。まず携挙で世の中を大混乱させて、7年後に再登場するときは、人類の天敵であるというストーリーにする予定があるのではないかと考えます。
「黙示録の預言はまだ起こっていないので、これから実現する」と、多くの人が考えるように仕向けるためには、「未来に千年王国がやってくる」とする「未来派」の考えがどうしても必要なのです。これがイエズス会によって提案されたのは、偶然でしょうか?
こちらの動画も、イエス・キリスト宇宙人説を紹介しています。何百年も前から準備されているのです。